あたしゃ心ががボケボケですよ。
観劇後は最低すぎて涙出そうでした。
カーテンコールで俳優さんの顔見たくなかったし、ダブルコールなんてもっと勘弁して欲しかった。
という書き出しで始まりますが、「素晴らしすぎた」の意です。
鵺的『悪魔を汚せ』観劇してきました。
再演、チケット完売、当日券チャレンジ。
当日券チャレンジなんて大人計画の『キレイ』のために3時間コクーンの外で並んで以来二度目かも。
今回はスッとゲットできて本当によかったよ。
観劇前に奥野さんの写真集のサンプルをパラっと見て最高に癒されたけど、開演すぐにもう最低な気分になったし終わった時には最低の底辺にいたよ。
何故こうも最低な気分なのに面白いんでしょうか。
絶対に降りられないジェットコースターにずっと乗ってるみたいでした。
や、ジェットコースターは最高に好きなんですけど。
お芝居の全体の波の中で急降下するタイミングが何度もあって、なんてやさしくないんだ、心臓止まるぞ、という演出が何度もあって、これがサイコ〜〜〜でした。
こんな家に生まれなくてよかったと心底思いましたし、
いや、自分が能天気なだけなんじゃないの、と疑いの眼差しも生まれてしまうような、
そんな、とにかくやさしくない演劇でした。
福永マリカさんが悪魔すぎてすばらしかったです。
カーテンコールでチラッと見た彼女の顔がおそらくノーマル福永さんの凛とした姿で、それになんだか戸惑いました。
「お、おまェェェ…!!!!ついさっきまで…!!!」
という謎の恨みと
「やっぱり美人さんだなぁ」という率直な思いとが混ざり合ってパニックになったので目を伏せました。
最後のほうは演劇観てるんじゃなくてデスメタル聴いてるんだと感じました。
綺麗は汚い、汚いは綺麗だなんて、そんな。
汚いもんは汚いわね。
いやしかし最低すぎる言動とか行動は笑っちゃいますね。
そこらへんをショーアップしてる感じの演出がエンターテイメントだなと思いました。
暴力って、程度の低いかわいらしいもんだと笑っちゃうけど、度を超えるとやはり弾きますね。
ここらへんの線引き?ってどうなんでしょう、人それぞれでしょうか。
観てる最中体になんか取り憑いたんじゃないかってほど体の重心が下に下に重くなってるのを感じました。
動かそうと思えばひょいと動かせるんだけど、
観てるだけだけど、体もあのおぞましい物語の前に警戒してたんすかね。
ああいう感覚は普段そうそう得られるもんじゃないので、シンプルに尊かったです。
気分は最低なんですけど(笑)
あと舞台美術がすばらしかったです。
古い家屋の一角にある西洋風な和室が、まるで教会みたいな、あのステンドグラス風な障子や欄間の効果かしら。
神やら悪魔やらそういう概念的なものが顕在化してるみたいな、教会を巣窟にしてる悪魔たちみたいな、悪魔ってかそいつらは人間なんだけど、
不気味な美しさがありました。
ここまで書いて思ったけどお化け屋敷ですねこれは。
という、ここまで完全にノックアウトされて思っちゃうわけですよ、自分は甘ったれて生きてんじゃないのか、とか。
のほほんと生きちゃってるんじゃないの、みたいな。
あの悪魔みたいな妹のフィルターを通して見ると、
「いい人」に対して猜疑心しか湧いてこない。
あの姉や義姉のようないい人の無事を願って見てしまったからには、わたしも「いい人」側の人間なんだと思う。
そこに悪魔が「曝け出しちゃえよ…ケケケ…」ってやってくるから怖いものです。
見終わった後に頭が痺れるみたいな、
だいぶ非日常を味わったもんで、「ああ平和ボケしてんのかしら」と思ったりしちゃいました。
それはある意味ではいい事なのに、なぜそれが悪いことのように思えちゃうんだろ。
ということで、
鵺的の『悪魔を汚せ』は素晴らしいぞという話でした。
観れてよかったー
ほんとによかった!!